研修転移の理論と実践①:研修の効果測定の基本について

みなさん、こんにちは。

先日、慶応丸の内シティキャンパスのラーニング
イノベーション論に登壇させていただきました。

立教大学中原先生が全体をリードされる講座です。
https://www.keiomcc.com/program/lin19a/

私が受け持ったテーマは、「研修転移の理論と実践」
というテーマでしたが、参加者の皆さんから色々と
質問をいただきました。

ここでは、評価方法についていただきました質問に
対する私の回答をまとめたいと思います。


1.評価方法の基本について

<参加者からの質問>
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・4段階で測れるのか・評価のホント度

・画一的な評価で機能するのか?・経営からの評価は?

・アンケート以外の評価方法は?
 (財務面のつながりをどう見るか?)など

・アフターフォローについて
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<私からの回答>

■効果測定の基本姿勢について


評価で大切なことは、何を持って効果があったと
みなすかの指標を責任者とどう握るのか
にあります。

私がソフトバンクの販売店向けに販売スキルアップ研修
を実施していた時は、研修前後で契約率の変化を確認し、
研修を受けているグループと受けていないグループで
比較しました。しかし、上層部の考えでそれらが求めら
れたり、求められなかったりした経験があります。
都度、今回の研修ではどこまでが成果なのかを丁寧に
確認することが大切です。

 

■カークパトリック4段階評価モデル(レベル3,4

 L3は、成果に直結する行動の特定が肝です。
その行動を続けていくことで本当に求める成果に
つながるかが、行動を明確にする意味です。研修後に、
その行動を現場で実践できているのかどうかを、
1ヶ月後、3ヶ月後などに、自己評価、上司評価、
360度評価などの観点で行動に移しているかに
ついてアンケートをとり、確認します。

  L4については、繰り返しになりますが、
何をもって成果とするかを責任者と握ることが大切です。

その成果指標が責任者を納得させる指標かどうか
がポイントです。

例えば、退職率、ESサーベイのポイントの増加、
経営人材の輩出数、該当研修と人事考課との相関、
新規契約数の増加数などが取り入れられている一例です。

いずれも、成果指標に対する研修の影響は一部なはずです
ので、いかに成果指標を上層部と握るのかが大切になります。

ファンケル様の事例に効果測定の取り組みの記載があります。
詳しくは、共著作『研修転移の理論と実践』ダイヤモンド社
P64をご覧ください。

 

■研修転移を促すアフターフォローについて

 研修の効果の持続方法については、以下のように
   いくつかの方法があります。

 ・フォローメールを定期的に送る

 ・研修での学びのグループをもとに、SNS等で
     グループ化する

 ・研修の受講者数を増やし、共通言語化を図る

 ・実践する場の提供を継続的に用意する

 ・振り返り面談の仕組み化で、実践状況の確認をする

 ・外部コーチ、社内コーチなどをつけて実践を促す

上記以外にもいろいろありますが、上司の関わりが
研修転移の影響度が高いことがわかっています。

主管部門が積極的に参加者の上司への関わりを強める
ことで、学習効果、研修の転移効果を高めることが
十分に可能です。

お読みいただき、ありがとうございます。

 

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