研修転移の理論と実践②:経営に資する研修の評価のあり方とは
みなさん、こんにちは。
前回に引き続き、慶応丸の内シティキャンパス
のラーニングイノベーション論
「研修転移の理論と実践」に登壇した際の、
経営に資する評価のあり方についての
質疑応答でのやり取りを記載したいと思います。
https://www.keiomcc.com/program/lin19a/
経営に資する評価のあり方について
<質問>
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・経営陣への説明、KPIはどうするのか?
・経営からの評価
・経営と研修とのギャップ
・経営に資するはどうやって評価するのか?
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<回答>
■経営に説明する際の基本的な考え方
研修の効果を経営に説明して納得いただくことは、
簡単なことではありません。
研修の実績を示してもほとんど興味を持ってもら
えないことがほとんどだと思います。
財務インパクトもしくは、経営課題にリンク
させるのが王道です。財務インパクトにリンク
させるのは、研修の内製化の一つの例に
すぎませんが、内製化によって外部に出すお金、
つまり、キャッシュアウトを防ぎ、P/Lへの
貢献を示すなどの例があります。
ソフトバンクにおいては、億単位のキャッシュアウト
を防ぐと同時に、◯千人の社員への学習機会の提供を
したという説明などをしたことがあります。上層部
からはとても良い反応をいただきました。
一方、経営課題にリンクさせて説明するには、例えば、
経営が顧客満足度の向上を経営課題として最重視する
年度があった某IT企業がありました。その年に全国の
店舗に顧客満足度の向上を図るために、どんなお客様の
質問にでも対応できるスーパーエバンジェリストを
育成するという方針が決まったことがありました。
人事部門は、そのスーパーエバンジェリストの育成を担い、
期日までに◯◯人のスーパーエバンジェリストを育成し、
店舗に配置させるという成果目標を立てておりました。
顧客満足度の向上まで研修の効果として問うのは、
変数が多すぎるのでそれはしなかったようです。
また、ソフトバンクがスプリントを買収した当時、
英会話レッスンの社内講師を20名認定し、
朝・昼・晩と多くの¥英会話レッスンをグローバル化
という経営課題に即座に対応して開講したことがありました。
この動きは経営課題に即したものであり、良い評価を得ました。
その後の成果指標は、全社TOEIC何点以上を◯◯名輩出するという
目標設定をしたことがあります。
経営に資する人材開発施策の効果を示すことはなかなか難しい部分もありますが
少しでもお役に立てれば幸いです。
本日もお読みいただきありがとうございます。