参加者の職場での行動変容を求める研修を企画する場合に、周囲の反発や抵抗が生じることはよくあることです。
例えば、
・「研修を通常取り実施するだけで十分なのではないか?」
・「過去にも行動変容を数値で追ったがあまり効果がなかったと思う」
・「数ヶ月後にアンケートをとっても回収率が悪いのでは?」
・「通常の研修アンケートを経年で比較する方が意味があるのではないか?」
・「行動変容を追うオペレーションコストがかかりすぎるのでは?」

 


など、いろいろ反発や抵抗の意見が出てくることが予想されます。
しかしながら、研修で学習したことが、まずどれだけ職場で実践されているのかを丁寧に見ていくことはとても大切なことではないでしょうか?職場で実践されていない研修は、果たしてどれだけの価値があるのか、冷静に考えるとわかってきます。

とはいえ、いままで通常の研修アンケートがよいと、行動変容をしっかりウォッチしていくことは、ある程度の教育担当者に覚悟がないとできないものです。その上で、行動変容型の研修を企画する上で最も大切なことは、担当者が上記に示したような周囲の反発を突破していくだけの熱量があるかどうかということです。現場で実践してもらいたい、行動に移してもらいたいというという熱意です。どんなに反発されても、行動変容型の研修の趣旨と担当者の思いを共有していきながら、周囲を巻き込んでいくことが必要です。

 

 

次に大切なことは、行動変容型の研修企画を責任者に説明し、企画を通す際に、責任者のタイプを見抜いた企画案を作成することが大切です。行動変容の大切さや方向性に共鳴し、どんどんやっていこう!という責任者もいれば、行動変容をウォッチし続けることにどれだけの効果があるのか、オペレーションコストはどうなのか?他に労力を割いたほうが効果的なのではないか?など、とても慎重にことを運ぶ責任者のタイプの方もいらっしゃいます。このようなタイプの責任者には、行動変容による効果を具体的な数値で見せることや職場での行動変容が難しいという事実を示すことが大切です。

 

そもそも、参加者の行動変容を見ていくということは、成果を出すための行動がしっかりと特定されていることが前提となります。行動変容型の研修を企画する上で、参加者が職場で成果を出すための行動が、具体的にどのような行動なのかをしっかりと洗い出せていることがとても大切です。しかし、意外とこの成果となる具体的な行動が洗い出されていないことが多々見受けられます。その洗い出しを、研修の主管部門が現場を巻き込んで行っていれば、自然と職場での成果を前提とした行動変容が加速していきます。

このように、参加者の職場での行動変容をベースにした研修を企画する際には、抵抗勢力や不安視する周囲の声を聞きながらも、それらに決して怯むことなく、行動変容としての成果数値と、責任者タイプに合わせた響く伝え方、ならびに具体的な成果となる行動要素の洗い出しなどに留意しながら研修を企画していくことが大切になります。