行動変容を意識した研修の効果測定は、どのように実施するのが効果的でしょうか?
通常の研修アンケートでは、カークパトリックの4段階評価法のレベル1のアンケートを実施している企業が多いのではないかと思います。たいていの企業は、長らく研修の満足度をアンケートでとっているので、経年でみることの大切さを感じている企業も多いはずですまた、研修の報告書をまとめる際も、対前年比とのアンケート比較で結果報告することが多いので作業効率的にも有効です。

一方で、研修の満足度に一喜一憂してしまうことも多いのではないかと思います。研修の満足度をアンケートでとることは良いことだと思いますし、研修のクオリティを最低限担保するために必要だと考えます。しかしながら、研修で学習したことが職場に転移されているかを確認するには、学習したことが職場で実際に行動として現れているのかを確認する必要があります。つまり、カークパトリックの4段階評価法のレベル3を測定することが必要になってくるわけです。

 

レベル3の視点で研修の効果測定を行うことは、教育担当者にとっては不安を感じる部分が正直多いと思います。レベル1でアンケートを実施したならば、毎回、ある一定レベルの満足度は維持できる可能性が高いわけですが、レベル3の数値結果となると、なかなか期待するような数値に届かないこともあるわけです。相当なレベルで行動変容を意識した企画を練り上げないと、レベル3を求めた結果、逆に、研修成果をうまく示すことができなくなってしまう可能性も出てきてしまうわけです。レベル1のアンケート結果はどのレベルを目指し、レベル3のアンケート結果はこのレベルを目指すなどの明確に目標を分けて設定することが有効です。

 

レベル3に関しては、目標数値を置きつつも、現場で参加者が行動に移してみて、それに対する上長の意向を主管部門が汲み取り、現場で実践しやすいようにフォローするきっかけとして導入するのも有効です。参加者の上長の意向により、研修内で活用するシートを新たに作成したり、新たなツールを導入したりなど、現場の上長と連携しながら行動変容をさらに促進させることに成功している企業もあります。

 

また、レベル3の視点でアンケートをとる際には、誰にアンケートをとるのかまで含めて事前に企画することが大切です。
例えば、受講者に1ヶ月後にアンケートをとり、併せて受講者の上長にもアンケートをとるのは一般的です。また、もう一歩踏み込んで、受講者が学習したスキルを実践する相手にもアンケートをとることも有効です。

具体的には、弊社が提供している講師育成プログラムの参加者は、社内インストラクターの方になるわけですが、アンケートは、社内インストラクターとその上司に加え、社内インストラクターの講義を受ける参加者にも、社内インストラクターの行動変容に関する質問をするわけです。

上司が研修を受けた社内インストラクターの行動が変わったといっても、実際に講義に参加する人がその行動変化を感じないとあまり意味がないわけです。この結果数値をしっかりとウォッチしていくことで、研修内容がしっかりと現場に行動として現れているのかがわかってきます。

また、上司にアンケートを取る場合においても、上司がアンケートに答える際にアンケート項目に書かれている行動が、発揮できているのかは、研修内容がわからないと実際には評価しづらい部分もあります。したがって、上司の方には、可能な限りに当日の研修をオブザーブいただくように教育担当者が事前に調整されることを強くお勧めします。

行動変容を促す上で、外部講師の力だけでは十分ではありません。外注研修においても、企画担当者が、その企画の思い、現場で使って欲しいという思いを研修の最初や最後に伝えることがとても大切です。また、休み時間などに、積極的に受講者と実施研修の話題について話をしていただくことは、とても大切なことです

企画の思いや願いを社員のみなさんに伝えらえるのは、やはり社内の人だと考えています。「現場で活用してもらうために協力してほしい」、「事後課題の協力をしてほしい」、「上司にも後日、事後課題についてご依頼いたします」など、誠心誠意伝えていただくことで、参加者の皆さんの行動変容が促進されることは間違いありません。教育担当者そして、外部教育機関の双方が、どちらかにもたれかかるのではなく、ともに行動変容を促す研修を創っていこうという強い思いがとても大切です。

そんな研修を一緒に創っていけたらうれしく思います。
お読みいただきありがとうございます。

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